
ネブラスカ大学でヒーローとなった富永啓生。しかし、プロ1年目の2024─25シーズンにインディアナ・マッドアンツ(Gリーグ)でプレーした結果は、決して満足のいくものではありませんでした。“和製ステフィン・カリー”とまで称されたスリーポイントシューターが直面した課題とは何か──そして、憧れのNBAに届くために必要な要素とは──。
ケイセイ・スマイルが輝いた瞬間
富永の笑顔が最も輝いたのは、2月16日にサンフランシスコで開催されたGリーグ・アップネクストゲーム(オールスター戦)でした。盟友・河村勇輝(メンフィス・グリズリーズ/ハッスル)とともに出場すると、途中出場ながら得意の3ポイントシュートとフローターを連発し、瞬く間に5得点をマーク。自由奔放で攻撃的なプレースタイルは、この大舞台にぴったりマッチしました。
「すごく楽しかったですし、こういう舞台で試合ができたことを嬉しく思います」
序盤こそプレータイムに限りがありましたが、オールスター直前の4試合では8点→9点→10点→17点と右肩上がりに得点を伸ばし、自信を深めた富永。高校時代からの親友であり同じく米国プロ入りを果たした河村と並んだ瞬間は、彼にとって今季のハイライトだったに違いありません。

ディフェンスの課題が露呈
しかし、シーズン全体を通じてケイセイ・スマイルが見られたのは数えるほど。25試合出場で平均7.8分、3.4得点、3ポイント成功率34.8%という成績に終わりました。2月以降は3試合で2桁得点を記録し、3ポイント成功率54.2%(13/24)とアピールしたものの、レギュラーシーズンのローテーション入りはかないませんでした。プレーオフ2試合でも出番はなく、チームはポストシーズン進出を果たすも、富永自身は悔しい幕切れとなりました。
インディアナ・ペイサーズとのエグジビット10契約(無保証、最低年俸)から2ウェイ契約への切り替えチャンスもありましたが、ハンキンスHCは「ディフェンス力の不足が長時間プレーできない最大の要因」と断言。相手の攻撃的なシチュエーションではサイズの差を突かれ、接戦時の起用が難しいと指摘されました。

大学時代の“凡庸”とプロでの伸びしろ
実はネブラスカ大1年目も、平均16.5分で5.7得点と目立った成績は残せず、適応に時間を要した過去があります。しかし2年目以降は13.1点→15.1点と飛躍。プロ1年目も同様に「学び」のシーズンだったと捉えられます。24歳という年齢を踏まえれば、来季の成長曲線が極めて重要です。
「思い描いていたところとは少し違う場所にいますが、全てにおいて向上し、選手としてさらにレベルアップしたい」と語る富永。彼のディープスリーと勝負強さはNBAプレーヤーたちにも認められており、まだ巻き返しのチャンスは残されています。

最適な環境と指揮官とのマッチング
米国内の代理人は「得点力を買うGリーグチームなら富永を評価するはずだ」と話します。ハンキンスHCの守備重視のビジョンが富永の現状と合わなかったように、来季はオフェンス特化型の指揮官や起用法との相性も鍵を握るでしょう。
“和製ステフィン・カリー”がNBAという最終目標へ一歩近づくためには、ディフェンス力向上とチーム選びがカギ。試練の1年目を糧に、次なる飛躍を期待したいところです。
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