
2025年7月末で908万回線を突破 – 年内1000万回線へ
楽天グループは2025年8月8日に開催した2025年第2四半期の決算会見で、楽天モバイルの契約数が2025年7月末時点で908万回線に達したことを明らかにしました。この908万回線には、自社回線(MNO)と他社回線を借り受けるMVNOの契約を含みます。
楽天グループ代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏は、この結果について「910万回線はあくまで通過点に過ぎない」と述べ、引き続き年内1000万回線の目標達成に強い意欲を示しました。実際、三木谷氏は「年末までの目標に掲げている1000万回線に何とか到達したい」と語っており、下期に向けて契約者数の一層の拡大を図る考えです。
この契約者数拡大のための施策の一つとして、楽天モバイルは2025年10月から新料金プラン「Rakuten最強U-NEXT」の提供を開始します。Rakuten最強U-NEXTは、楽天モバイルのデータ使い放題プラン(Rakuten最強プラン)に動画配信サービス「U-NEXT」の月額視聴プランをセットにしたパック商品です。通常、Rakuten最強プラン(データ無制限/月額3,278円)とU-NEXT(月額2,189円)を別々に契約すると合計約5,467円になりますが、新パックでは月額4,378円(税込)で利用可能と発表されています。
このお得なセットプランにより、ユーザーにさらなる付加価値を提供しつつ、ARPU(契約者一人当たりの平均収入)向上と契約者のアップセル(上位プランへの誘導)を狙います。Rakuten最強U-NEXTはすでに先行キャンペーンが好評とのことで、この勢いを下期の契約者純増に繋げ、年内1000万回線の達成に弾みをつけたい考えです。

大手キャリアの値上げと楽天モバイルの対照的な戦略
昨今、NTTドコモやau(KDDI)、ソフトバンクといった大手携帯キャリア各社は、料金プランの改定や各種手数料の値上げに踏み切る動きを見せています。例えば、旧プラン利用者の月額料金引き上げや契約事務手数料の有料化など、ユーザーの負担が増す施策が相次ぎ、業界全体で“値上げラッシュ”とも言える状況です。
しかし、楽天モバイルには現在のところ値上げの動きは見られません。三木谷氏は決算会見で他社の値上げに言及しつつ、楽天モバイルが料金据え置きを維持している背景には楽天グループ全体の戦略があることを示唆しました。
三木谷氏によれば、楽天グループ全体の売上が堅調に伸びている要因の一つにモバイル事業(楽天モバイル)の成長があります。楽天モバイルの契約者基盤が拡大し、通信料収入が増えること自体が収益貢献となるのはもちろんですが、それ以上に注目すべきは楽天モバイルが楽天経済圏全体にもたらす好循環です。
楽天経済圏とは、楽天グループが提供する多岐にわたるサービス(楽天市場をはじめ、楽天トラベル、楽天カード、楽天銀行、楽天証券など)のエコシステムのことで、各サービスが連携してユーザーの利便性とロイヤリティを高め合う仕組みです。楽天モバイルの顧客は、この楽天経済圏の中で他のサービスも積極的に利用する傾向があり、結果としてグループ全体の売上拡大につながっています。

楽天経済圏が支える料金据え置き – 楽天市場での利用も活性化
楽天モバイルユーザーは楽天経済圏内のサービスを多用する優良顧客だと言えます。特に顕著なのが楽天グループの中核事業である楽天市場(インターネットショッピングモール)の利用です。
楽天モバイル契約者は、非契約者に比べて楽天市場での購入額・利用頻度が格段に高くなっています。実際のデータとして、楽天市場の総流通額(購入取引額)は楽天モバイル契約者の方が非契約者よりも約1.5倍(約47.6%増)高いという驚きの数字も報告されています。
この差は、楽天モバイル契約者が楽天市場でスーパーポイントアップ(SPU)プログラムなどの特典によってポイント還元率が上がる恩恵を受けていることや、楽天カード・楽天銀行との連携による追加ポイント獲得など、楽天経済圏ならではのメリットを活用しているためと考えられます。言い換えれば、楽天モバイルを使えば使うほど楽天市場でお得に買い物ができる仕組みが整っており、その結果としてモバイル利用者の楽天市場利用額が増加しているのです。
このように楽天モバイルの料金据え置きは、ユーザーと楽天双方にメリットがあります。仮に楽天モバイルが安易に値上げを行えば、価格敏感なユーザーが離れてしまい、楽天市場など他サービスでの利用も減少する恐れがあります。それはひいては楽天グループ全体の売上低下に直結しかねません。
楽天は自社の成長戦略として、通信事業単体で利益を追求するだけでなく、グループ横断でユーザーを囲い込む「経済圏戦略」を重視しています。通信料金の魅力を維持し契約者を増やすことで、楽天カードでの決済や楽天市場での購買といった他事業の収益を押し上げるという好循環モデルを描いているのです。
こうした背景から、三木谷氏は料金設定について「値段は総合的な判断をしながら考えていく。(値上げは)今のところ考えていない」と明言しました。これは表向きにはユーザーフレンドリーな発言に聞こえますが、その裏には楽天経済圏全体での利益最大化を睨んだ経営判断があります。
実際、2025年Q2の決算資料でも、他社の料金改定(値上げ)が追い風となり楽天モバイルの解約率が低下したことが示されています。他社が値上げする中で楽天モバイルが価格据え置きを貫けば、相対的なお得感が増してユーザー離脱を防げるだけでなく、新規流入(他社からの乗り換え)も期待できるでしょう。

「値上げしない」方針が示すもの – ユーザーにも経済圏にもメリット
楽天モバイルが料金据え置きを打ち出している背景には、以上のように楽天経済圏の戦略的な意図がありますが、それは同時にユーザーにとっても大きなメリットとなります。
通信料金の負担増が続く昨今において、楽天モバイルの安定した料金と高いコストパフォーマンスは、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。特に楽天市場で日常的に買い物をするユーザーにとって、楽天モバイルへの加入はポイント還元率アップなど経済圏サービスをフル活用するためのカギになります。
通信費を抑えながら、その分を楽天市場でのショッピングや楽天トラベルでの旅行予約に回し、お得なポイントバックを受け取る――そんな楽天ならではの smart な生活スタイルが実現できます。
乗り換えを検討中の方にとって、楽天モバイルの動向は注目に値します。他社が値上げに踏み切る中、楽天モバイルは価格据え置き+サービス充実で対抗しており、2025年10月からは前述のRakuten最強U-NEXTプランによって通信とエンタメをまとめてお得に楽しめるようになります。
これは単なる携帯キャリアの乗り換えではなく、楽天経済圏という大きなメリット圏への参加でもあります。楽天モバイルへの加入によって、楽天市場での買い物や楽天カードのポイント、その他楽天サービス利用時の特典が相乗効果で増えていきます。結果として、携帯料金以上のリターンを日々の生活で享受できる可能性が高まるでしょう。
楽天モバイルが掲げる「値上げしない」方針は、単に顧客獲得のための施策というだけでなく、同社の強みである楽天経済圏の魅力をユーザーと共有し、ともに恩恵を享受しようというメッセージでもあります。年内1000万回線という大きな目標に向け、この戦略がどこまで奏功するか注目ですが、少なくとも現時点で楽天モバイルは「お得に賢く使いたい」ユーザーの強い味方であると言えるでしょう。
もしあなたが現在他キャリアを利用していて乗り換え先を探しているなら、楽天市場でのポイント還元や多彩なサービス連携のメリットを享受できる楽天モバイルは、一考に値する有力な選択肢ではないでしょうか。今後も楽天モバイルの動向と楽天経済圏のサービス拡充から目が離せません。
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