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「だから何?」で終わらせない!データ分析を成果につなげる3つの質問

「だから何?」で終わらせない!データ分析を成果につなげる3つの質問

42万部を超えるロングセラーとなった統計学の名著『統計学が最強の学問である』。AIがあらゆる業務に浸透しつつある今、そのメッセージと知見の重要性はますます高まっています。そして2025年、待望のスピンオフ『マンガ 統計学が最強の学問である』がついに刊行されました。

本連載は、その刊行を記念し、原著のエッセンスを抜粋して紹介するものです。第8回のテーマは、「データ分析の“価値”をどう見極めるか」。ナイチンゲールの時代から思考が止まったままの組織や個人に、どう対応すべきかを解説します。

「ふ〜ん」で終わる分析に未来はない

企業におけるデータ分析で最も重要なのは、「その分析結果が、実際に利益や成果に結びつく行動へとつながるか」という視点です。

たとえば、「顧客の6割が30代女性です」「アンケートで『とてもそう思う』と答えた人が7割でした」といった集計グラフはよく見かけます。しかし、それがどれだけビジネスの意思決定に寄与しているでしょうか? 上司やクライアントは「ふ〜ん」と言って終わっていませんか?

分析結果がビジネスに活用されるためには、「具体的な行動指針」を導ける必要があります。

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意思決定に結びつける「3つの問い」

「分析結果をどう活かすか?」を考えるうえで不可欠なのが、次の3つの質問です。

【問1】特定の要因が変化すれば、利益は本当に向上するのか?
【問2】その変化を起こすための施策は、現実的に実行可能か?
【問3】その施策は、かかるコスト以上の利益を生み出すのか?

この3点に答えられない分析は、いくら精緻でも「やるだけムダ」と言われかねません。

たとえば、あるマーケターが示す「ブランド好感度グラフ」があったとします。そこに「3つの問い」への答えは含まれているでしょうか?

ブランドの好感度が高いこと自体は評価できますが、問題は「好感度が高い人ほど、実際に購買額も大きいのか?」という因果の有無です。逆に、嫌われていようが売上に影響がなければ、それはそれでビジネスとして成立します。

また、仮にキャンペーンで好感度を上げられるとしても、「コストをかけて得られるリターンは十分か?」という検証が欠かせません。もしコストが利益を上回るなら、「好かれずとも稼げる」戦略のほうが合理的です。

このように、グラフの見栄えや情報量が多くても、「問いに答えられない」分析はビジネスの役に立たないのです。

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集計だけでは足りない時代へ

集計結果が有効だった時代もありました。たとえばナイチンゲールは、戦場で亡くなる兵士の死因を集計し、衛生環境の改善が重要だと訴えました。この「可視化による説得」は19世紀的な統計の成功例と言えるでしょう。

しかし現代は、より複雑で多様な因果関係を解き明かす必要があります。

ナイチンゲールの集計は、「感染症が死因の多くを占める」ことまでは示しましたが、「病院整備によって具体的に何人の命が救えるか」「整備コストは妥当か」といった問いには答えていません。

ビッグデータやAIを使っていても、「平均」や「比率」といった古典的な集計にとどまっていれば、それは2世紀前の手法で最先端のツールを使っているに過ぎません。

たとえるなら、最新のスマートフォンを金づち代わりに使って犬小屋を作るようなものです。

まとめ

「分析はしてみたけれど、結局何が変わるの?」と言われないために重要なのは、【問1】〜【問3】の問いにきちんと答えられることです。それこそが、データ分析を「成果」に変える第一歩なのです。

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