楽天グループ株式会社は2025年4月24日、「楽天グループ 2025年 睡眠トレンド予測」を発表しました。睡眠への注目が年々高まるなか、今年のキーワードは「令和の眠活」「睡眠メシ」「スリープツーリズム」の3つ。楽天市場における睡眠関連商品の流通総額は、コロナ禍前の2019年と比較して約6.4倍に拡大しており、睡眠を巡る市場は大きく成長を遂げています。
睡眠関連商品の流通が急増 ― エアコンやサプリ、アイマスクも高伸長
楽天市場では、40万点以上の睡眠関連商品を取り扱っており、以下のようなカテゴリで著しい成長が見られました：
- 「インナー・下着・ナイトウェア」カテゴリ：「睡眠」を含む商品で約1.8倍
- 「エアコン」カテゴリ：睡眠中の室温調整ニーズにより約2.2倍
- 「サプリメント」カテゴリ：健康志向の高まりにより約7.2倍
- 「電気毛布」：約3.4倍
- 「ハーブティ」：リラックス効果が注目され約10倍
- 「アイマスク」：光対策需要により約6.9倍
また、楽天が運営するショッピングSNS「ROOM」では、睡眠関連の投稿件数が約10倍に増加。コロナ禍をきっかけに広がった「健康・ウェルネス意識の高まり」や、「ライフスタイルの多様化」が、良質な睡眠を求める動きを後押ししています。
「令和の眠活」：日常に“睡眠改善”を取り入れる新習慣
楽天が実施した調査によると、約8割が睡眠の重要性を認識している一方、約半数が不満を感じていることが明らかになりました。特に「寝つきの悪さ」を訴える人が約6割を超え、睡眠の質に課題を感じている層が増えています。
これを背景に、生活習慣の見直しや、最新テクノロジーを活用した睡眠計測、快眠グッズの活用が進み、「令和の眠活」というライフスタイルが注目されています。楽天は、「エアコン」「機能性パジャマ」「枕」「睡眠計測機器」などが、この新しい睡眠スタイルを支える製品として注目されると予測しています。
「睡眠メシ」：栄養からアプローチする快眠法に関心集まる
楽天ブックスによると、睡眠をテーマにしたレシピ本やダイエット関連書籍の売上が前年比約1.3倍に増加。楽天の調査でも、約7割の人が“睡眠を改善する食事”を取り入れたいと回答しました。
近年は、GABAやトリプトファンなどの睡眠に有効とされる栄養素を含む食材に注目が集まり、「眠れるごはん」「睡眠向上スムージー」など、睡眠メシという新しい健康習慣が浸透しつつあります。
「スリープツーリズム」：旅行×快眠で心身をリセットする新トレンド
「スリープツーリズム（Sleep Tourism）」とは、良質な睡眠を目的とした旅行であり、世界的なホテルブランドを中心に広がっています。楽天トラベルでは、「睡眠」「快眠」キーワードを含む宿泊プラン数が2019年比で約1.5倍に増加。
特に、国内の高級ホテルを中心に、高機能ベッドや睡眠プログラムの導入が進んでおり、ストレスフルな日常を離れて睡眠の質を向上させる“癒しの旅”として注目されています。
2025年、睡眠は「商品」ではなく「ライフスタイル」になる
これらの動向は、睡眠が単なる生理現象ではなく、“より良く生きるための重要なライフスタイル”として捉えられ始めていることを意味します。2025年、楽天市場をはじめとしたECプラットフォームでは、睡眠関連商品がますます多様化・高度化し、ユーザーのニーズに寄り添う提案が求められていくでしょう。
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